株式会社ウェッジホールディングス

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Special Interview - 全3回 Vol.3 -

2015年3月23日
 
第1回 「ASEAN全域にのびていくGroup Lease社(当社連結子会社)のファイナンス事業」はこちら
第2回 「成長の決め手はローカライズと「軽速短小」のファイナンス」はこちら

APFは単なる金儲けファンドではなく事業を重視していた

以前、おやりになっていたAPF(アジアパートナーシップファンド)は、その名の通りファンドじゃないですか? 日本でのファンドのイメージと言うと、いわゆる「ハゲタカ」とかあまりいいイメージはないですよね?

此下 ははは、そうですね。

法人を買収し、それを売却して利益を得る。決して事業には手を出さない。ところがAPFは単なる通常のファンドではなく、事業も行っている。

此下 APFはファンドとしては、3年前にすべて終了しておりますし、今はファンドというスタイルでは無いです。基本方針は、よく理解している事業に対して投資を行い、その後、事業の中核に入り経営に参画することです。

 いろいろな会社に投資をさせていただきましたが、そのすべての会社について、その方針でやってきました。現在はファンドというスタイルでは無いですけども、自分の投資、経営の哲学を貫いています。投資することは目的ではありません、手段です。目的はその企業の事業価値を高めること。自分自身がその会社の事業価値向上に貢献できると確信したらその会社に参加します。

今のお話を聞かせていただくと自分本位ではない。単なる売り上げや利益という数字だけの問題ではなく、その向こうに出資者や、M&Aされた側の社員の顔が見え隠れするような気がします。

此下  そもそも私自身、株式の売買をやったことがありません。一度も個人で株式を売ったり買ったりしたことはない。ですから、そういった株式売買が目的で会社に投資したことはありません。先ほど社員の顔が見えるという話が出ましたけれど、当然、会社の土台となっているのは、そこで働いている人たちだとか、その周りですね。周りというのは例えばタイで言えば、従業員たちの家族は一家何人もいるわけです。タイなら子供が2~3人、カンボジアなんかは5~6人はいます。当然、そいう状況を理解しなければ、長い間、アジアの中で仕事をしていくのは不可能なんです。その従業員こそ、私たちの顧客の皆さんなんです。向こう側にどんな人生があるのかをしっかりと見つめたからこそ、アジアの中で受け入れていただいたのだと思います。私はそういう判断の中で仕事をしてきています。

APF時代には、様々な企業をM&Aなさったわけですが、客観的に見るとシナジー効果が結びつきにくい企業ばかりだった印象があります。

此下 私にはシナジー効果が生まれるための信念があるのです。まずその企業と、株主としての投資家の間にシナジーを生む。事業同士より先に自分自身を企業とシナジーさせます。そのためには自分がよく理解した事業であること。日本で言いますと、例えば昭和ホールディングス(旧 昭和ゴム)。ここは軟式テニスでは言わずと知れた名球中の名球「アカエム」の開発メーカーです。このボールは日本シェアの5割以上を占めています。中学生の時に軟式テニスを始めたんですが、その時に「アカエム」ボールを使っていました。私がインターハイに出場した時の練習ボールなんかも、昭和のボールを使っていたのです。ですから、最初にお話がきた時にすでに充分すぎるほどよく分かっていました。昭和の技術がいかに素晴らしいものであるかをよく理解していたのです。
 ウェッジの場合は日本の文化であるアニメ。私の一番好きなアニメは「コブラ」なんですが、中学生の頃は主人公のコブラになりきって、サイコガンという銃を撃つ夢ばかり見ていました。そういう意味でオタク文化というものにも接点があったわけです。

 「一生株式を持てるような会社に投資せよ」とウォーレン・バフェットが言うようになりたい。元々の経営者たちができなかったことに対して、働きかけるのは株主としての責任だと思っています。

 決算などの数字に関しても、それを短期的に見るか長期的に見るかで違ってきます。やはり種をまいて、それが育つ時間がいります。投資してすぐに利益が出る、そんなに簡単にはいきません。私はアジアで徒手空拳から自分で事業を立ち上げた人間ですので、それがよくわかっています。GL社もカンボジアに投資して3年です。今では利益化しましたし、急速に成長していることを、みなさんにご評価いただいています。でも初めは、GL社の経営陣でさえ、カンボジア進出に反対でした。投資家の皆さんも投資し過ぎている、四半期の利益を増やせと言う方も多かったですね。
 そういう意味では長期保有の株主としての私たちの存在が企業の成長には大きく貢献しています。いい事も悪い事もあるわけですし、投資する側が中に入って一番汗水流さないといけないと思います。我々のような者がいて、その上に短期の投資家さんたちの売買があって、資本市場は活性化していると思っています。

そういう長期資本であることでシナジーが生まれる?

此下 そこに加えて、経営者たちの熱意をつなげます。

 私は今、GL社に百パーセントの時間と人生をかけています。グループの他の各社にはそれぞれそこに人生を賭けてくれる仲間がいます。それがまた私のエネルギーになるし、企業の成長につながります。この経営者のつながりは強いですよ。他の人たちにはファイナンスとゴム、シナジーなんて思いつかないかもしれませんが、確実につながっていっています。2015年には色々お見せできることになると思いますよ。私は色々な事業や彼ら経営者から刺激を受けるし、彼らもそうでしょう。これは強いですよ。私がGL社で突っ走ると、彼らも突っ走り始める。それがシナジーを生みます。

最後に、みなさんに伝えることを教えてください。

此下  私はオートバイでカンボジアの田舎道を走り回っています。暑くて、埃っぽくて、走りながら攻め過ぎて、バイクで空中2回転したりしてね(笑)刺激的です。そうするとカンボジアの田舎道には電線が来てないことに気づきました。なんと国民の7割は電線につながっていない。田舎の方では「電気屋さん」では「家電」なんて売っていません。ガソリンエンジンで発電して、バッテリーに充電する「電気屋さん」があっちこっちにいるんです。みんなそこに電気そのものを買いにいく。そんな程度ですから、電球をつけるのがやっと。家電なんてなかなかありません。
 各家庭にソーラーパネルがあったらすごいな、と直感しました。それを中心にカンボジアの人たちの人生を変えられる。最近、ソーラーパネルを試験的にファイナンスし始めていますが、そんな始まりです。各家庭で安定的に電気を作ることができれば、家電も使えるようになる。電気屋さんは、今度は家電を売ればいい。その家電販売のお手伝いは我々がファイナンスとして貢献できる。実際ソーラーパネルを設置させていただいた家の方は冷蔵庫や洗濯機が入って大喜びだし、子供はテレビにかじりついていますよ。初めての情報機器です。これで家庭の生産性と子供の将来性は確実に上がります。

 こんな風にして現地を見て、聞いて、そこからビジネスを直感し、実行していっています。これを現場で実行し、プロジェクトをどんどん立ち上げています。それが代表であり、上に立つ者の一番やらなくてはいけない事ではないでしょうか。
 2015年、それにこれから5年間、GL社を飛躍的に成長させます。まずは顧客数を1,000万人にすぐ到達させます。それがいま私が取り組んでいる最大のプロジェクトですね。アジア中走りまくります。
第1回 「ASEAN全域にのびていくGroup Lease社(当社連結子会社)のファイナンス事業」はこちら
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